男性DV被害相談件数の増加

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妻が暴力・彼女が刃物を…男性のDV相談4倍に
2014年08月19日 19時31分

被害相談が年々増加するなど深刻化しているDV(ドメスティック・バイオレンス=配偶者や恋人からの暴力)で、男性からの被害相談が近年、急増している。

 警察庁の調査では、2013年とその3年前(10年)の相談件数の増え方は、女性の1・4倍に対し、男性は4・1倍。原因ははっきりしないが、専門家は「相談しやすい時代になったのでは」と、社会における男性の立場の変化が要因の一つとみている。

 01年のDV防止法施行後、警察はDV相談を受けた場合は、男女を問わずに「対応票」を作成。被害の時期や頻度、暴力の内容などを聞き取ったうえで、〈1〉相手への指導・警告〈2〉事件化に向けた捜査――などの希望の有無を確認している。
警察庁が対応票を集計してまとめた相談件数は、01年が女性3553件、男性55件だった。その後、女性が被害者となるDVやストーカー事件が各地で相次いだこともあり、女性からの相談は年々増え、昨年は4万6252件に上った。

 一方、男性は、絶対数では女性よりかなり少ないものの、10年まで1000件以下で推移していたのが、11年に初めて1000件を超えると、12年2372件、13年3281件になった。

 相談内容は「事業がうまくいかず、妻が精神的に不安定になり、暴力が収まらない」「交際中の彼女に刃物を振り回された」といったものなど様々だが、全相談件数に占める男性の割合は、10年の2・3%から13年は6・6%に増えた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140819-OYT1T50089.html
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記事からすると
2013年のDV被害(女性)は、4万6252件(2010年は約33037件)
2013年のDV被害(男性)は、  3281件(2010年は約800件)
ということで、DV相談の件数は年々かなり増えていて、
その中でも男性からの相談件数がかなり伸びているということらしい。

>専門家は「相談しやすい時代になったのでは」と、社会における男性の立場の変化が要因の一つとみている。
と言う細かな中身がはっきりしないが、想像するに、
「。庁嵌鏗欧禄?だけに起こるものという偏見が薄れたこと」、
「男性側は耐えるのが当たり前という性別的な文化的思想・個人的観念が薄れたこと」、
「支援側も男性の被害DVに配慮するようになった」
など(重複的だが)があるように思える。

率直にいえば、数的な比率や深刻度にどれだけの違いがあるかは分からない
(男性が被害のDVでは生命侵害までの危険は少ないかもしれない)が
相応の数、男性のDV被害もあったと感じられるのでこのような相談件数の増加や
それに伴う支援側の態勢充実(傾向)は望ましいことだと思う。

なお、経時的な量的増大の点では、これまでの根幹的な(典型的な)DVではなく、
周辺的な(ときには一方的にDVと言えるかどうか疑問な)事案も増えていることだと推測されるが、
この点は、だからDV全体が疑わしいとなるのは賢明でなくて、
上で述べたとおりすそ野が広がり、ある意味では相談への壁が低くなったと評価したらいいと思う。
常に深刻(典型)の事案とは限らないという意識を頭の片隅に置きながら。