2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【憲法・刑訴】弁護士宛ての手紙(草稿含む)の差押は許されるのか

1 はじめに 先日、「大阪地検に拘置所の単独室(独居房)を家宅捜索され、弁護人に出す手紙を押収されたとして、男性被告(41)=強盗罪などで起訴=が「刑事訴訟法で保障された弁護人との秘密交通権を侵害された」と主張し、国に慰謝料などを求める訴訟…

【保全】看板撤去の仮処分申立て

第1 民事保全法 法律の中には、訴訟を行う前段階で権利保護に必要な状態を仮に作りだす民事保全法というものがあります。 民事保全法には、金銭的な請求権を保護するため、財産を勝手に移転できなくしたり(仮差押)、 個別の不動産につき権利行使するため…

東電社員殺害事件・DNA鑑定結果に関する報道ニュアンスの違い

東電社員殺害事件の再審請求で行われているDNA鑑定結果について、 最初に朝日新聞の記事を読んでふむふむと思った後、産経新聞のものを読んだところ だいぶニュアンスが違っており、興味深いので、複数社の報道を下記のとおり抜粋してみました。 朝日・時事…

【法曹回想話】宅調制度

宅調制度とは裁判官に特有の制度で、役所に出勤することなく 自宅で資料の調査や判決の起案などをするものです。 以前、ある裁判官が宅調中にゴルフに行って注意されたそうです。 その後は誤解を招かないようにと、できるだけ有給を取ったり、 そもそも宅調…

依頼を受ける際の弁護士の心構え

某掲示板に、難しい相談者の依頼を受ける際の例が載っており、参考になりましたので転載しておきます。 最近の弁護士の中には、とりあえず着手金等を稼ぐために、無理な事件でも依頼を断るということをしないで 全然ダメな事案でも平気で訴訟を提起し追行す…