法科大学院制度の行方を思う

法科大学院 初の撤退へ
姫路独協大が募集停止
 姫路独協大法科大学院兵庫県姫路市)は27日、2011年度以降の学生募集の停止を決めた。新司法試験で合格者数が低迷、10年度の入試では合格者がいなかった。在校生17人が修了する時点で大学院を廃止する見込みで、04年度に各地で一斉に開校した法科大学院で初の撤退となる。
 同大学によると、26日に開かれた教授会で「法曹界で活躍できる学生の確保は困難」との考えで一致。運営する学校法人「独協学園」の27日の理事会で募集停止が承認された。近く文部科学省に報告する。新司法試験では、同法科大学院の合格者は開校以降、これまで3人と、全国74校中最少。1月に行われた10年度入試では、定員20人に対して受験者は3人で、合格者はおらず、再試験も行わなかった。
(2010年5月28日  読売新聞)
 
法科大学院制度も10年たたずにそろそろ曲がり角のようですね。
法科大学院を存続させるための将来的な手段としては、
1つには、周辺の法律系の資格(行政書士とか)を廃止して法科大学院卒業者に無条件で付与し、
法曹三者になるには司法試験を合格する必要があるというような、法律系資格全体の枠組を変更するとか、
もう1つには、法科大学院卒で、弁護士補みたいな資格を与えて10年位法律事務所で勤務すれば弁護士になれるようにして、判検事は司法試験・司法修習で採用する(司法修習終了者は直ちに弁護士にもなれる)ような、法曹資格内の組み換えで対応するとか。
そういう形で、資格に直結するようにしないと厳しいかもしれませんね。
もちろんそう簡単にできるような話ではないでしょうが。
 
法科大学院への志願者も年々減っているようですし、
法科大学院制度ひいては法曹それ自体はどうなっていくのでしょう。