最高裁長官人事

竹崎高裁長官の最高裁長官人事は、
前回の後任について報道と結果(堀籠最高裁判事と島田最高裁長官)の流れからすると、
ある意味既定路線なのでしょう。
前回ではあえて、裁判員実施前に退官する方を最高裁長官に充てたわけですし。

それにしても、
衆議院選挙の際には最高裁判事の国民審査があるところ、
衆議院の解散がいつかいつかと騒がれる状態であって、
ひょっとすると裁判員法の施行と解散が近接するかもしれません。
そうなると、裁判員制度は俎上に乗って、事実上、裁判員制度への不信任投票になったりすると、
世論調査では反対意見が過半数を占めるだけに、
国政選挙並みかそれ以上の注目事になるかもしれませんね(妄想)。


毎日新聞 2008年10月29日 東京朝刊

人事:最高裁長官に竹崎氏 裁判員制度を主導--異例14人抜き
 11月21日に定年退官する島田仁郎(にろう)・最高裁長官(69)の後任となる第17代長官に、竹崎博允(ひろのぶ)・東京高裁長官(64)が就任することが内定した。最高裁判事を経ずに長官に就任するのは、第3代の故横田喜三郎氏(1960年10月就任)以来で、先任の判事14人を飛び越える異例の抜てき人事となる。

 週内にも島田長官が麻生太郎首相を訪ねて竹崎氏を推薦する見通し。政府も最高裁の判断を尊重する意向で近く閣議で正式に指名を決定し、天皇が任命する。最高裁長官の交代は06年10月以来で9代連続で裁判官出身者。

 来年5月から始まる裁判員制度について、竹崎氏は制度設計に主導的な役割を果たしており、制度の円滑なスタートと定着に向けリーダーシップを期待されたとみられる。任期は14年7月まで。

 竹崎氏は裁判官出身で、主に刑事裁判を担当し、最高裁経理局長や同事務総長など司法行政の中枢を歩んだ。最高裁事務総長時代は、政府の司法制度改革審議会の提言を受け、裁判員制度づくりや04年5月の裁判員法成立に尽力した。