訪日韓国人観光客の減少を伝える記事に関して

日韓関係のうち観光への影響に関する対称的な記事があった。

ひとつは日韓関係の悪化により、韓国人観光客が大幅に減って問題だという記事。もうひとつは韓国人観光客の大幅減少があっても、旅行者のお金の出入りを示す「旅行収支」は8月として過去最高という記事。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191012-00307639-toyo-bus_all&p=2

「ボイコットジャパン」から2カ月、続く余波
10/12(土) 5:00配信 東洋経済

 旅行業でも、不買運動の影響が拡大している。日本政府観光局(JNTO)が9月18日に発表した訪日観光客統計(推計値)によれば、8月に日本を訪れた韓国人旅行者は30万8700人、前年同期比48.0%の減少となった。
 これまで、日本への韓国人旅行者は中国人に次いで多かったが、8月には台湾人旅行者が42万0300人で韓国人を上回った。訪日する韓国人の数が急減し、観光客数全体の数も8月は前年同期比2.2%減少した。来年の東京オリンピックを控え、日本政府としては穏やかでいられない数字だ。

https://www.sankei.com/economy/news/191008/ecn1910080036-n1.html

韓国人客半減でも旅行収支黒字は過去最高 8月国際収支
2019.10.8 20:38 産経新聞 
財務省が8日発表した8月の国際収支速報によると、旅行者のお金の出入りを示す「旅行収支」は1518億円の黒字で、8月としては過去最高。訪日客数は減ったが1人当たりの国内で使う消費額が上がった。観光客の数は前年同月比で2・2%減の252万100人と昨年9月以来、11カ月ぶりに前年同月を下回った。日韓関係の緊迫化が要因で、韓国からの観光客は前年同月比48%減の30・9万人と大きく減少した。ただ、韓国の観光客は1人当たりの消費額が少なく、消費額の多い欧米などの観光客数はこれまで通り堅調に推移した。

 

 どの角度から切り取るかによって、ある現象の見え方が大きく変わってくる。

 正直、今住んでいるところでは、これまで、やたら観光客が多くて日常生活で煩わしいと感じることがあった。だから、観光客の数が減って混雑が解消される一方で、消費額が増えてたくさんお金が落ちて経済がまわるならいいことづくめに思われる。たぶん、観光客の受け入れ数も、宿泊場所や各種インフラの規模に制限されるのだから、たくさん人が来てくれている状況では、一人当たりの消費額が多い方が好ましいとも思われる。

 そういった感じからすると、前者の記事の大変さ感よりも後者の記事の好調感の方が自分の感覚に合った。