大川小津波事件の控訴

津波避難について市・県が控訴をきめたという。
不服申し立てが通るかは分からないが控訴は権利であって
事案の微妙さからしても控訴はあり得る判断だと思われる。

この判断に対して原告側が不満を持つのも分かる。
ただ、報道されていたコメント
>控訴が承認されたことに傍聴席では声を上げて泣きだす遺族もいた。
>「子どもの命を守らないという決議だ。
には違和感を覚えた。

この事件では、教師に判断ミスと呼べるほどのものがあったかどうかという「過失」の有無が争点であって、
災害時に教師が生徒の避難誘導をする必要があることは争われていないと思われる。
市・県が教師は緊急事態には子どもらに避難誘導をしなくてよかったと主張しているなら
(結果としては裏山に逃げる子どもの数が増えて助かったかもしれないが)
上記コメントも意味があるが、そうでないはずなので、全く争点を取り違えたコメントに思われた。

また、過失の有無を争うことが「子どもの命を守らない決議」というのであれば、
それは結果における無謬性を求めることにほかならないのであって、
そうすると、お前は、結果論として、あらゆる場面において誤りなく行動できているのか、
子どもに対して常に100%正しくふるまってきたのか、と問いたくもなる。