某政党党首の二重(国)籍問題

某政党の党首が、日本国籍帰化)と台湾積の両方を持っているらしい。
この点の政治的な問題はさておいて、法的にはどう見るべきだろうか。

とりあえず、二重国籍かと言われると、日本が台湾を国家承認していないので
台湾の戸籍に載っていたとしても、それはムツゴロウ王国の国民だと自称するのとどの程度違いがあるのか
と解釈されるのであれば、そもそも二重国籍とはならない、かもしれない。
もっとも、台湾の場合は、他にそれを代表する国家として中華人民共和国があるので
台湾積でも便宜的に中国籍と同様にみるということもあるのかもしれない。
この点は、よく分からないが、とりあえず、そもそも二重国籍とはいえないという可能性もある。

次に、二重国籍だと直ちに諸権利がないか、というと、
日本国籍を有する人が日本にいた場合、普通は権利を有しており問題なく生活できるだろう。
公職選挙法は良く知らないが、報道の仕方等からして、殊更に多重籍を排除する規定は無さそうな気がする。

そうすると直ちに問題は出ないのか、というとどうも出ないらしい。
二重国籍の場合にも外国籍から離脱する義務があるようだが、
それが、国籍をはく奪する可能性があるかとなると、「国籍選択の催告」があって
きちんと日本国籍を選ばなかったという、手続を経ている必要があるようなので、
それが無い限りは、いずれにせよ法的には、問題はないということになる。

ここで念のため繰り返すが、仮に法的には直ちに問題がなくても
、政治的問題とか責任は別途考えることになりそうである。
ただ、ネットでの騒ぎっぷりを見ていると、ある時期に起きた
在日韓国人を入管に通報すると強制送還されるとかそういった与太話を真に受けて通報した人々が
入管の迷惑になっていたという事件もあるが、それと同じような雰囲気を何となく感じしてしまう。