民事訴訟における法曹の質

弁護士の民事訴訟におけるパフォーマンス評価:法曹の質の実証的研究by太田勝造

http://www.sllr.j.u-tokyo.ac.jp/09/papers/v09part07%28ota%29.pdf
のうちの図表34のまとめを見ると
法曹期別にその質をまとめた表によれば
「法曹は若ければ若いほど業務の質が高い」
という統計が出されている。有意性はないようだが傾向があるかもしれないようだ。

非常に興味深い結果だと思う一方で、本当にそうなのかとも思える。

例えば将棋の上位プロ棋士の勝率を年齢別におった資料を見たことがあるが
この場合には、40歳代後半に入ると如実に勝率が落ちてくるという傾向が見られた。
羽生世代が今後この40歳代後半にさしかかることからすると、
その成績如何によっては知的総合力が若者に劣るようになるのが
やはりそのころだと評価することができるのかもしれない。

そうすると、知的な円熟についてはそこまでは若者に劣るものではなく、
したがって若いほど質が良いという評価にはならないとも思えるのだ