NHKスペシャル「JAPANデビュー」

第1回 アジアの一等国

 最初の方(樟脳を大量に産出する台湾の戦略的意義)を見そびれましたが、
 なかなか面白かったです。
 植民地統治の方法を、イギリスとフランスに学ぶといった下りは、
 近代日本のふるまいの漏れずといった感じを受けました。
 独創的に考えるというのは難しいことで、模倣の方が手堅いのかなあと思いました。
(横道にそれてますが)
 それで、結局、折衷的にしつつ、特別法を適用する方針で、
 刑罰も非常に厳しいものが適用されたということだった。

 話のかなりの部分に台湾の方が出てきて、当時のことなど、いろいろな話を聞く部分があり、
 例えば、小学校自体が日本人向けと区別されており、
 高等教育である中学校にも当初は入れなかった。
 その後、同化政策の一環として、
 中学校に入れるようになったが、それでも、学校では、台湾の学生の人数は非常に少なく、
 台湾式の弁当をもっていくといじめられるなどといった、
 具体的で皮膚感覚として分かる話もでていて興味深かったです。
 差別に対する悔しさを訴えたシーンとか他にも、独立運動の指導的立場の方の息子さんとか、
 最後には、日本軍の兵士として戦った人が「(戦後、)日本に見捨てられた」
 といっていたシーンも印象に残りました。

 ということで、台湾の方々の日本に対する複雑な心境を描き出したのが
 今回の話だったように思います。