最高裁の参議院選挙合憲判断

都道府県からの代表者という観点がようやく最高裁判決に現れたのは選挙訴訟の中での一歩前進だと思われる。

実際の選挙結果を見なくとも、合区にされた地域の「投票有効感」が大きく下がり、投票率が下がって白票が増えることは目に見えていた。

律令制から続く、少なくとも明治期には枠が定まった歴史ある行政単位を軽んじて、形式的な数字的平等に拘りすぎるのは、問題であったと思われる。

ただ今後田舎の過疎化がさらに進む中、投票価値の平等をある程度確保するには、都道府県よりも広いブロック制、全国区制を導入して地域代表的要素を捨象するか、予算を無駄に使うことになるが議員の人数を増やすかのどちらかに結局は進むしかなく、従来の日本の枠組はどうしたって変容せざるを得ないのだとは思う。