男女の取り扱い

聞いた話です。

ある組織では、採用の男女比率が、現在では採用枠ごとにバラツキはありますが、だいたい3割から6割が女性になっています。
この話はこの割合がもっとずっと少なかった一世代以上昔の話です。

その当時は(若い)女性に荒事の事件の取り扱いをさせるのは宜しくなかろうということで、
それ以外の事件の部署に配置するという運用が(一部か全体かは??)されていたそうです。

で、あるとき、割り振りの法則性に従えば女性に荒事の担当にいくはずなのにそうでなかったことがあり、
とうの本人(?)が人事担当の上司に尋ねると「そりゃあ、女性にやらせるわけにはいかないからねえ」と配慮したことを認めたそうです。
女性保護の扱いな訳ですが、今の時代なら問題になるのが間違いないと思われる発想ですよね。

ちなみに、その数年後?、別の女性が荒事の事件の方に回された際には、「なんでそっちなのか、(私は女性なのに)」と文句をいったという話もあったそうですので、当時の発想としてはあまり違和感のないものだったのかもしれません。


思えば、尊属殺人罪も戦後当初は合憲の刑罰でしたが、その後処罰が均衡を失するとして違憲とされ、
立法では、裁判所では合憲とされていた尊属傷害致死罪等を含めた全尊属規定が廃止されています。
また、公然わいせつ事案も昔はかなり厳しかったようですが、近年の最高裁ではだいぶ緩くなってきているようです(反対意見がついてはいましたが)。

社会通念の移り変わりと時々の判断の大変さということを改めて思いました。