職務質問からの逃走への対応

 先日、職務質問中の警察官のすきをついて逃げ出した人物の逃走を阻止してしました。
 私が、日中、所要で外出した帰りに●●通りのやや狭い歩道を歩いていたところ、歩道の少し先(20メートル弱?)で、中年~老年に近い警察官が、その近くにはおばさんっぽい人がいて、ちょっと雰囲気の変な感じの男性に話をしていました。
 男性が警察官の様子やこちらの方をちらちらとうかがっていて、「あれっ」という感じがあった直後に男性がこちら方向に向かって逃げ出してきて、そこからワンテンポ遅れて警察官が追いかけてきました。もしかしたら警察官は狭い歩道に人がいて全力で走らなかったのか、普通に遅かったのか分かりませんが、男性の逃げ足とあまり変わらない感じで、追跡を始めました。
 それで、私は、このまま男性を行かせると最終的に捕まえられるとしてもだいぶお疲れ様だろうなと思い、歩道のやや左側に寄って歩いていましたが、男性がやってくるところに右腕、右足を出す形でその進路を遮りました。
 すると、男性が腕と足に諦めたのか弱い勢いでぶつかって、すぐに警察官に押さえられました。そして逃走を抑える有形力を行使しつつ、職務質問が再開され、「悪いようにしないから」などと男性に声をかけていました。私自身は、その行為につき、他の警察官2名にも特に何も言われなかったので、そのまま通り過ぎていったという次第でした。

 ここでふと思ったのが、自分自身のした暴行行為は法的にいうと何にあたるのだろうかということで、これは、たぶん職務質問における有形力行使の補助的役割みたいなもので、正当行為として違法性を阻却してくれるのではないかな、ということでした。
 また、実際に職務質問から逃走する人物をみて感じたのが、怪しい人や問題がある人ほど職務質問から無理にでも逃げようとする可能性が高いから、「任意」ということを強調して適切な対応ができないようにしてしまうと、治安維持などの観点からは難しいところがあるかもしれないと思いました。職務質問拒絶罪というものがない以上、職務質問で見つかった不審者が逃走したとしても、逮捕はできないという一線はありますが、たまたま見つけた本当に怪しい人とどう取り組むのがいいのか、現場の難しさというものが感じられました。