大相撲大麻疑惑(弁護士の主張について)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080907-00000012-maip-spo
>塩谷弁護士は「検体が露鵬関のものかどうかも分からず、同じ検体で再検査しても意味がない」と話した。
>検体は2日に協会が抜き打ち実施した尿検査で採取された。
>塩谷弁護士は「採取する容器を任意で選べず、手渡された。
>検査の前に(被験者の)氏名が特定されては、先入観が入り、公明性に欠ける」と主張している。
(以下、露鵬関をXと呼ぶ。)
(*精密検査では基準値の5倍から10倍の数値が出たと報道されている)

 弁護士の主張は、
仝∥里Xのものかわからない(すりかえられた可能性があるということか?)
∈亮茲垢詬憧錣鯒ぐ佞冒べない(容器の中にあらかじめ大麻成分が入れられていたということか?)
Xの氏名が容器に入っていた(先入観が入り、公明性に欠ける)
といったところです。
 これを順に検討します。まず、
 ,療世蓮△爐靴蹇⊆茲螳磴┐鯔匹阿燭疝憧錣北樵阿鯑?譴討△襪海箸寮掬?を主張しているように思えます(との不整合)。容器に名前がなかったとか封印がされなかったとか、という事情の指摘ならともかくなあ、と思います。
 △療世癲⇒憧錣鯒ぐ佞冒べるかどうかはあまり重要でないと思います。例えば、既に液体が入っていたとか、水で洗浄がされなかったなどと指摘するならともかく、実際にはそういったことはなかったのでしょうね。
 の点は、,埜たことと矛盾するというのが一点と、それと、名前があると先入観がといいますが、成分の分析は機械がするはずで、名前を見て結果を変えたりしないように思うわけです。

 このように、どの点をとっても、弁護士の主張は説得的には思えません。にもかかわらず、なぜこのような主張をするのか、と推測するに、これらはいずれも、結局、検査側に虚偽に陽性(使用)反応を検出したという結果を出す動機があることを背景なり前提としているからではないでしょう。
 この点、仮に、警察等の捜査機関であれば、そこは、犯罪者(冤罪)を作り出すのが仕事だと思っているはずというイメージがある(実際には一般的にそういうことはないと思いますし、特に今回のようなケースで、捜査機関が無理に犯罪者にしようなどと考えることはないと思えます。〔被疑者は1名いて、そのついでで明らかにされた事件。角界に対して弾圧しなければいけない理由もないでしょうし。等々〕)ため、
冤罪製造機がまた怪しいことをやっていると言えば、世間向けにはそれで通すというつもりだったのかもしれません。
 しかし、今回は白か黒は純粋に調べるだけという状況であり、そもそも、予断・偏見で話を通すわけにはいかないものでしょう。

 したがって、かなりへんな主張をしている印象だけを与えていると思えました。
 さて、とりあえず、結論として何が言いたいかというと、何となく、この代理人の方には自称「優秀な刑事弁護人」っぽい雰囲気があるということと、物事はポイントを押さえて有効に主張していかないと事件そのもの、あるいは事件がだめでもマスコミ(・世間)対策レベルのことはできないのでしょうね、という感想にすぎません。

 仮に、今回の件は、理事長を陥れ、その権威を失墜させるため、そういった反理事長派の陰謀・罠だったなどと言えば、少しは陰謀論好きな人が飛びついてくれて流れが変わったかもしれませんよね(苦笑)
 もっとも、理事長は、世界で30しかないアンチドーピング機関による精密検査だそうですから、そこに対して、そんなものは、信用できない、とか再検査すべきだなどという趣旨の発言をしたり、そのほかあれこれいっていては、さすがに、論理的でない内容の発言の繰り返しであって、とにかく擁護という感じしかなく裏も表もないように思えましたが。
 そんな雑感を持ちました。

追伸:一時再検査を主張されていた理事長も、8日には精密検査の陽性反応を了解して、辞任されたようで、科学的な検査に対する敬譲の念があったことはなによりでした。