倫理

http://www.jinji.go.jp/rinri/
http://www.jinji.go.jp/rinri/siryou/gimon.pdf

国家公務員には国家公務員倫理法・倫理規定による規制がある。

賄賂がいけないのは当然であって、
それ以上に、利害関係者とは、双方向的であっても
お中元・お歳暮などといった物をやり取りしてはいけないし
一緒にゴルフをする、旅行をするなど仲良くしてはいけないなどの規制がある。
飲食を共にするというのは割り勘であってもやってはいけない場合がある
(昔は、およそすべて許可が必要で、今は1万円を越える場合)。

などなど、国家公務員には法律で倫理が定められている。
さて、最近のいろいろな地方での事件を見ていると
議員や知人・上司による口利きの横行、特別扱いの強要(?)が見られるのであって、
むしろ、きちんとした規定を定めることで、外部からの圧力を回避できるように
してあげたらいいのかもしれないと思ったりする。
あるいは、、もし、既に規定されていて、あまりにルーズになってしまっているというなら、
運用をやり直すとかして、働きかけをしても、
認められないということをアピールしていったらどうだろう、とふと思う。

倫理的であるということは、日常的な挙動のあり方だから、
注意喚起と適切な処分との組み合わせで、少しずつ適正にやっていくしかないのだろう。

さて、話はそれるが、議員からの働きかけというのがあちこちの自治体で行われているのをみて、
世の中、
立法担当者に対して、権力を駆使して口利きなどの特別扱いを要求したい、あるいは、働きかけをするのが特別だ、
という風潮が、あるいは、選挙民にあるのではないかと思う。

公平性という価値には、一般的に高い評価がされていると思うところ、
他方で、実際には、コネというのが横行しているらしき状況もある。
確かに、現実問題として部分的には考慮要素になりえるものもあるかもしれないが(地域に密着した業務の場合に、地域的な関係性を高く見るとか?)、
今は能力主義を脅かす、ゆがんだ形の運営がなされているのかもしれないなあ、と思った。

これを問題とする一般人がいるとして、他方で、その状況を支えているのも一般人。
だとすれば、結局は市民社会の成熟性の問題が、
今回のように幅広い地域で特別扱いが起きているという現実に結びついているのかな、と思う。
単に、不正(違法なものを含め)なことをした個人だけの問題というのではなく、全体的な風潮なり雰囲気という点にも、検討すべきものがあるのではないか。