司法2題(今日の朝日新聞より)

>相次ぐ無罪、検察が検証 最高検がPTで改善策
>2007年08月04日10時20分
>鹿児島県議選の選挙違反事件など無罪判決が相次ぎ、検察当局が異例の検証を進める中で、
>起訴に消極的な意見が考慮されなかったことなど、地検幹部が捜査を主導し過ぎた弊害が
>指摘されていたことがわかった。「異動を控えた幹部が功を焦った疑いがある」と
>率直な身内批判も浮上。最高検は検察捜査に組織上の問題があったとみて、
>起訴の決裁のあり方を考えるプロジェクトチーム(PT)を作り、改善策を検討している。

司法の中でもっとも大きな権力を握っている検察官がずさんだと非常に困りますよね。
検察官・警察官が事件や犯人を作り出す必要などないこと、
捜査はイマジネーション(想像力)の積み重ね、という感じで適正な職務を行って欲しいですね。
当事者と直接に対応することがいかに大変かは、当事者でないのでなかなか分からないところではありますが。

>去年になって、自ら交渉にあたった吉野文六・元外務省アメリカ局長が、密約を認めた。
>西山さんに対する刑事裁判での証言を撤回したのだ。
>(<社説>日米密約 真相に目をつぶる判決 2007年03月29日)
ということについて、今日のbeで取り上げていて、
>吉野は当時の新聞が「事件審理のハイライト」と位置づけた場面で淡々と偽証を重ねた。
>西山が記者人生を絶たれたのは確かだ。
>「裁いたのは裁判官ですから」。
>後ろめたさはない。だから西山が起こした裁判を後押ししようとの思いもなかった。

記事が正確なことを前提とすれば、吉野氏は、裁判で偽証して一定程度裁判に影響を及ぼしたのに、
西山記者がその記者生命を絶たれたことについて、裁判官が裁いたのだから後ろめたくないという
言っているように読める。
しかし、この人は自分の偽証(偽証罪は、日本ではあまり適用されないが、結構重い罪。)が
影響している点を無視して、裁判官に責任転嫁しているようで、どうも不愉快な感じがする。
まあ、記事の文脈が、元のニュアンスをきちんと反映していれば、という留保付きですが。