専門家の書く専門家像

先日から薦められていたのだが、今日は「裁判官のあり方」という論考を読んだ。
判例タイムズ1195号という法律雑誌に載っているもので、割と長かった。
とはいえ、プロフェッショナルとしての見解については、なるほどと頷かされる点ばかりで、
その表現力も的確で、深みのあるものだと感じた。

あえて異論のある部分を上げれば、裁判所という組織が行う当事者に対する説明サービスの点だろうか。
要するに、説明屋さんとして民間に有料の専門家がいるのに、
それを公的組織が説明してしまえば、ある意味で民業圧迫(苦笑)になりかねない。
それ以外にも中立性や公平性の観点などがあって、
どの程度踏み込んでいいのかというところがあまり詳しくなっていなかったかな、というところである。

近年は、反専門の風潮が感じられる時代の状況であるが、
そういったところの根っこに関わる何かに触れられたように思えた。