京都マルイ前街宣とカウンター街宣

1 夕方たまたま阪急河原町駅付近にいたところ、よく分からないがマイクでもって街宣をしている人たちと大勢の警察官がいるらしい(警察バス2台)様子が、交差点の反対側に見られた。
 どうも保守系の街宣らしいが、個別のやり取りをしているっぽい様子で、一般人に広く自分たちの主張を訴えかけるような内容になっていなかった。
 プロっぽくないというか、素人っぽいという感じだなあで流したが、そのあとちょっと調べると、どうも新保守(あるいはネット右翼的とでもいえばいいのか)系の団体というか集まりによるデモ+街宣とそれを批判するカウンターと称する左翼系集団(?)のヤジという構図だったようだ。

2 左翼系集団(?)の撮ってアップしたyoutubeを見ると、街宣とそれに対する大量のヤジとが行われており、正直、若い青年を含めて素人的集団を、プロ側が大人げなく追い込んでいる風で苦笑いがでた。
 それで上記の街宣下手についての疑問も氷解した。街宣側と左翼系集団(?)が言い争っている状態だったので、街宣側に離れた人たちに対して訴えかけるような精神的な余裕はなくなっていたのだろう。
 まあ、左翼系集団(?)側は、「帰れ」のシュプレヒコール、「お母さんは泣いているぞ」とかの精神攻撃などなど、画像からはかなり圧迫的で侮辱的なものもあり、どちらが悪役か分からない(笑)。中には「個人で来たんだ」みたいな言葉も出ていたが、拡声器もったり、紙の掲示物を用意したり、みんなサングラスしていたり、と準備万端でそれはないだろ、と吹き出してしまった。

3 誤解されても困るので、付け加え。新保守(あるいはネット右翼的)側が言う、朝鮮人は殺せだと何だという非常に乱暴な言葉づかいや内容に賛同するものでは全くないし、在日特権というものが、とてつもないものでそれが特に付与されていると思っているわけでもない(ものによっては特権と評価するのは個人の見方としてあるのかもしれないと考えないわけでもないが)。

4 で、本題。法律的に見て、街宣活動を妨害する行為というのは許容されるのか、という話。
  街宣の道路使用の許可を取ってさあ一般人に演説を呼びかけるぞ、という時に、これに反対する集団がぞろぞろ出てきてシュプレヒコールを上げる。まあマイクを使う街宣側は気にせずしゃべれば、より大きな声で回りに話せるのだから、声の妨害ということではないのだが。精神的に圧力をかけ、街宣の特定個人への侮辱的な発言をぶつけるという。
 まあ、公の場でしゃべってあほなことを言えば、通行人からも何馬鹿なことを言ってんだ、と言われてもしょうがないわけであるが、組織的、集団的にやった場合にどこからか妨害が違法となって差し止め(現実には民事保全の仮処分で妨害予防を行うことになるだろう)が許容されることがあるだろうか、ということ。
 さっと考えただけなので、正直よくわからない。表現の自由には受け手に届く可能性までを担保すべきという議論もあるので、そちら側から考えると、演説者の周りを取り囲んで(警察官を間において)、それで何か話すたび、あるいは合間に様々な言葉をぶつけるってのは、いささか過剰に過ぎるのではないか、ということにもなりそう。
 まあ、ぱっとは分からない、難しい問題だなあと思う。