見識なきばらまきの弊害?(高速道路)

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090808ddm003020097000c.html
> <1000円高速>損失5億円 渋滞や新幹線利用減
> 8月8日2時30分配信 毎日新聞

> 高速道路料金を上限1000円に割り引く制度で、
> 東京-名古屋間では今春の大型連休(4月25日~5月6日)に最大で5億円近い社会的損失が生じた
> との試算を、有村俊秀・上智大准教授と岩田和之・日本学術振興会特別研究員がまとめた。
> 渋滞による移動効率悪化や東海道新幹線の利用者減が主な要因という。
> 二酸化炭素(CO2)排出量も昨年同期に比べ5割以上増えた。
> 制度はお盆期間の平日も実施中だが、地球温暖化と経済対策の両面で検証を迫られそうだ。

 高速道路のむやみな料金引き下げは、経済的にも環境的にもかえってよくないのでは、と思っていたのが、数字的にも示されました。また、こういう経済的マイナスなど以外にも、高速道路の維持、管理費用を受益者負担から国民全体に負担させる形になるので、本質的な制度論としても、疑問があるように思っています。

 プラスとマイナスは下記の内容。

> プラス効果では、割引の東名高速を昨年同期比6%増の111万7200台が利用したことで、
> 利用者は計25億4200万円の得をした。

> 10キロ以上の渋滞が昨年同期の39回を上回る82回発生。
> 車1台の移動にかかる1分当たりのコストを約40円とした国土交通省の「費用便益分析マニュアル」などに基づき、
> 昨年同期比で19億4700万円の損失と分析した。
> ガソリン代の支出増や同区間の新幹線の利用者減などで、マイナス分は30億1300万円となった。


 これで高速道路を無料化したらどれだけ損失が拡大するのだろうか。