どうも連続殺傷事件が埼玉であったらしい。
その被疑者については事件前任意同行をしていたが
たばこを吸わせている間に逃亡されたらしい。
その点はどうも非難される雰囲気が強くなりそうだが
あえて擁護的な観点からも言ってみたい。
そもそも「任意同行」は任意であって強制ではない。
したがって、対象人物が頑強に抵抗し、あるいは逃走した場合に
これを説得する余地はあるとしても、身柄拘束について逮捕その他の法令根拠がなければ
ある程度の状況で解放しなければ、違法として国家賠償義務を負うことになる。
任意同行当時の状況が判然としないから実際はいろいろ言えるかもしれないけれど、
嫌疑が高いとか差し迫った危険があるといったことでなければ
なかなか強力な制限は難しかったかもしれない。
ともかく、警察の権限には限界があり、それを超えた活動を求めることになると
違法・不当な自由制限が行われかねないということも忘れてはならないと思う。
その中でいかに適正妥当な落としどころを見つけるか、ということでもある。