新司法試験での答練会問題

>慶大教授「軽率な行為だった」 新司法試験答案練習
>2007年06月23日

> 先月実施された新しい司法試験をめぐり、問題作成や採点を担当する「考査委員」を務めた
>慶応大学法科大学院の植村栄治教授(57)が、試験前に同大学院の学生向けに答案作成の練習会を
>開いていた問題で、植村教授は23日、朝日新聞の取材に応じた。
>「立場を考えれば公正さを疑われても仕方がない。今となってみれば軽率な行為だった」と話した。

他での情報によれば、今年の司法試験の問題が作成された後に、答案練習会を開き、
かつ、メールで重要判例を連絡していたそうだ。いくら漏洩でないといっても、
既に新司法試験の問題に触れてしまっている以上、練習会の出題に影響が出ているのは否めない。
いずれにせよ重要な論点だけ出した、という言い方もあるだろうけど、
これが、考査委員によるものである以上、やはり臓に落ちない。
また、法務省によると、そもそも考査委員が答案練習を行うことは
遠慮してもらっているということでもある。
そうすると、その点での自主規制を破っていることになる。

新司法試験は、これまで以上に受験のための費用(学費で100~200万円?)がかかる上、
受験回数の制限もあって、試験にかかるプレッシャーは、今までの司法試験以上のことと察せられる。
これでは他大でまじめにやっている学生の人たちがかわいそうだと思う。

また、司法試験という法に携わる人を選抜する試験は、公正、適正等が特に重んじられると思うが、
このようにかなり疑われる行動がとられたということは、残念なことだ。

これで、何らの処分も処置もなかったとしたら驚きだが、どういう結果になるのだろう。
少なくとも、ご当人は、考査委員をご辞退されるのであろうか。